一歩踏み出せば誰でも空を飛べるようになる! “パラグライダー”ってどんなの?

パラグライダーってどんなの?

“パラグライダー”と聞いて、どんなイメージが浮かびますか? 「三角の翼のやつ」違います。 「飛行機から飛び降りるやつ」違います。 「ボートで引っ張られて飛ぶやつ」これも違います。

「パラシュート?」っおしい。

パラグライダーってどんなものなのか?
どんな人が出来るのか?

この記事を読めばスッキリ!!

この記事はこんな人に向けて書いてます
  • “パラグライダー”って聞いたことあるけど、どんなの?
  • パラグライダー、パラシュート、ハンググライダー・・・何が違うの?
  • 誰でもできるの?
  • パラグライダーの楽しさってなに?
目次

最も手軽なスカイスポーツ『パラグライダー』

これがパラグライダー

空気の圧力で膨らみ形作られた、キャノピー(パラグライダーとも呼ぶ)と呼ばれる布製の翼。そこにたくさんのラインでぶら下がるハーネスと呼ばれる座席に座った状態で空を飛ぶ事ができる乗り物です。

パラグライダーはその翼の断面形状(飛行機と同じ原理)と対気速度(翼の周りを流れる空気の速度)により揚力を発生させて飛ぶ事ができる滑空機です。
上昇気流に乗って、飛び立った場所よりも高く、そして高度を利用して遠くまで飛んでいくことができます。概ね、100mの高度で1km近くの距離を飛んでいくことができます。



名前の由来は「パラシュート+グライダー(滑空機)」。
パラグライダーの原型「パラシュート」との一番の違いは名前の由来通り、

滑空性能を持つ

ということ。

翼はコンパクトにたたむ事ができ、キャノピー(翼)・ハーネス・ヘルメットなどフライトに必要な装備を全て収納すると、大きめのバックパックスタイルで簡単に持ち運びができます。
下の写真は比較的コンパクトなタイプのパラグライダー道具一式が入ったバックパック。

サイズや種類によって重さや大きさも様々ですが、ごく一般的な初級セットでおおよそ16kgほどですので、テント泊の登山の方のバックパックと大差ない重さです。

近年では構造の最適化や素材の改良が進み、少し軽量にこだわった機材にすると10kg以下にすることも可能です。

このコンパクト手軽さが、スカイスポーツの中でパラグライダーが最も優れている部分です。

また、身体能力や体力に左右される要素が少なく、老若男女を問わず楽しむことができます。
練習の初期段階では、高度差数十メートルの斜面で、機材を担いで斜面を登る→練習する→また登る・・・
といった方法が一般的なので、少し体力が必要です。
しかし、ある程度の技術を身につけて高高度フライト(高度差数百メートル)ができるようになるとほとんど体力を必要としません。
歩いて登ることはなくなり、テイクオフ場所へはリフトや車で移動します。

だれでも出来るの?

すでに説明したように、パラグライダーは、自分自身の体とパラグライダーという道具を使って空を飛ぶスカイスポーツです。

翼(キャノピー)を地面に広げて飛び立つ準備が出来たら、走ることで凧揚げのように引っ張り頭上で翼を形成します。あとは飛び立つために必要な揚力を得るための速度まで加速すれば、テイクオフ!

操縦は左右の手に持つハンドル(ブレークコード)と左右への体重移動のみで非常にシンプル。

離着陸は比較的低速でおこなう事ができるので身体能力を問わず、ある程度走る事ができれば誰でも空を飛べるようになります!

よく間違えられるアクティビティ(スカイスポーツ)

よく間違えられる空系アクティビティとして、

  • ハンググライダー
  • パラセーリング
  • モーターパラグライダー
  • スカイダイビング

が挙げられるかと思います。

モーターパラグライダー

最もパラグライダーに近いスカイスポーツ。使っている翼は同じ(厳密には若干違う部分もある)で、エンジン付きのプロペラを背負って動力付きでフライトしています。
エンジンの力で推進力と揚力を発生するので、平坦な地面から飛び立つ事ができ、フライトもエンジンパワーの調整で楽しみます。
高いところから飛び立ち、上昇気流などの風を読んでソアリング(滞空)フライトを楽しむパラグライダーとは楽しみ方が大きく異なります。

ハンググライダー

パラグライダーよりも歴史は長く、アルミニウム合金等の骨組みに合成繊維で翼が張られた固定翼で空を飛ぶスカイスポーツ。
人間はうつ伏せの状態で翼に吊り下がって(ハング)フライトするので「ハンググライダー(ハンググライディング)」という名称になっている。
一般的に、パラグライダーよりも高速で飛行する事ができる。

パラセーリング

パラセーリングは、パラシュート(キャノピー)を使用して地上からボートなどで引っ張られるスポーツやレジャー活動です。ロープで接続されていて、ロープが引かれることでパラシュートが風をキャッチし、上昇します。操縦する機能はなく、ボートの操縦者がすべてを調整します。

スカイダイビング

飛行機やヘリコプターで上空3000~4000mほどまで上昇し、そこから飛び降りることで自由落下を楽しむことがメインのスカイスポーツです。長ければ1分ほどのフリーフォール後にパラグライダーに似たパラシュートを開いて地面に着地します。
使用するパラシュートは安全な着地や安定性を目的として作られているので、パラグライダーのような滑空性能はありません。

パラグライダーの楽しみ方

レジャースポーツ

シンプルに「空を飛ぶ」ことは人間にとって特別な事ですよね。
そんなパラグライダーは非日常を味わえる遊び(レジャースポーツ)です。
休日に山に出かけ、心地よい緊張感に包まれながら念入りに準備を整え、いざテイクオフ!
全身で風を感じながら、鳥のように空を飛ぶ。地上数百メートルに自分がいる事にどこか非現実さ感じながら、自由自在に翼を操り、颯爽と滑空していく。

それだけで最高じゃないですか!?

「ぶっ飛び」
上昇気流がなく、翼の性能分だけ滑空してランディング場まで飛んでいくことをそう呼びます。
だけど、ぶっ飛びだけで十分な満足を得られる方もおり、それがもっともシンプルで基本的なパラグライダーの楽しみ方だと思います。

「ソアリング」
言葉の通り、上昇気流を利用して舞い上がり、高度を上げていく飛び方です。
多くのパイロットはソアリングを楽しみ、ソアリングの技術向上を目指します。高度が上がれば見える景色は別世界です。
僕のホーム「八方尾根フライトエリア」では、少しコンディションが良ければ2,000m(テイクオフ+600m)の世界へはあっという間です。
その先の3,000m級の世界は、完全なる異世界。通常、人が生身では見る事の出来ない世界(景色)が「目の前」ではなく「眼下」に広がっています。

コンペティション

パラグライダーには競技スポーツとしての側面もあります。

「パイロン(タスク)レース」
その日の気象条件に合わせて決められたルートを、早くゴールにたどり着くことを競い合います。効率よく上昇気流を利用して、地上に降りてしまわないようにゴールを目指す、知識・経験・技術・判断などの総合力を競い合う、最もポピュラーな競技です。

「アキュラシー(ターゲット大会)」
ランディングに設置されたターゲット(的)を中心に着陸する精度を競います。

他にもいくつか競技の種類はあるのですが、現在日本国内で行われている主流はこの2つです。

やはり、スポーツとして発展するためにはこういった「競技会」というものは大切ですね。
競技会に参加するようになるとフライトの目的も明確になり、普段の楽しみ方にもつながります。

クロスカントリー(XC)フライト

「より高く、より遠くに飛んでいきたい」
パラグライダーの楽しみを追求していくとすぐに現れる当然の欲望だろうと思います。

管理されたエリアの外側に飛んでいくようなフライトを「クロスカントリー(XC)フライト」と呼びます。
エリアによって、範囲が制限されたり、禁止されていたり、航空法(空港などによる飛行制限空域)に関わってきたり、状況は様々です。

必要なライセンス(技能証)も「パイロット」のさらに上の「エキスパートパイロット技能証(クロスカントリー技能証)」が必須となります。

技術や知識や経験はもちろん必要ですが、事前の緊急着陸場所のリサーチや気象情報の入手など、なかなかハードルは高いです。しかし、その分楽しみも大きい。

フライトツアー

パラグライダーのフライトエリアは日本全国、世界中、いたるところに存在します。
通常の観光旅行では決して味わう事の出来ない楽しみ、決して見る事の出来ない景色。飛べたら最高。飛べなくても、観光やグルメでツアーを満喫。
そんな魅力がフライトツアーにはあります。

ライセンスを取得して、仲間たちといろいろな場所に飛びに行くのも最高に楽しいですが、パイロットライセンスを取得する前でも、スクールが主催するフライトツアーに参加すれば、色々なエリアに飛びに行くことができます。

まとめ

パラグライダーがどんなものかお分かりいただけたでしょうか。
スカイスポーツの中でも、最も手軽で、最も簡単で、最も楽しみ方が多彩!
それが “パラグライダー” です。

興味のある方はぜひお近くのパラグライダ―スクールや観光地でのパラグライダー体験に足を運んでみてください。

日本パラグライダ協会(JPA)のWebサイトから全国の公認スクールを検索する事ができますよ↓

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