大会(パイロンレース)のイロハ。

JPAコンペカレンダーのスクショ

前の記事≫パラグライダーの競技会 -パイロンレースとは-

前回は「パラグライダーの競技会 -パイロンレースとは-」と題して、パラグライダーの競技会に関してどんな競技が行なわれているのか、ご紹介させていただきました。

今回は、フライヤーの方向けにJPA(日本パラグライダー協会)で開催されている大会(パイロンレース)に関して内容と基本的なルールをご説明させていただきます。

目次

3つのグループによるリーグ戦形式

JPAで開催されている大会は「パイロンレース」で次の3つのリーグに分かれおり、それぞれのリーグの大会が全国各地で年間に8~11戦ほど開催され(JPAコンペカレンダー)、総合ポイントでの年間チャンピオンを決定します。

「チャレンジリーグ」

競技設定は約20~30km。
短いタスク距離、初心者向けのベーシックな大会です。

パラグライダーの大会に初めて参加する方や、短いタスク競技を楽しみたい方にはチャレンジリーグがおすすめです。チャレンジリーグならではのやさしい大会の雰囲気を、ぜひ楽しんでください。

※ 大会で使用グライダーは、LTF2 以下 or CEN (C)以下 or AFNOR パフォーマンス以下のLTF、EN の認証グライダーでの参加となります。

※ ナショナルリーグ登録者、N2リーグ登録者はチャレンジリーグへの登録と参加ができませんのであらかじめご了承ください。

※ チャレンジリーグへの参加資格や、使用グライダーなどについて詳しくは大会規定をご覧ください。

※ チャレンジリーグのリーグ登録料は無料です。

-JPA Webサイト「パラグライダーチャレンジリーグ」より

大会に参加してみたいと思ったらまずはここから!

“競技会”というよりはパイロンレースを用いた“イベント”といった感じ。
GPSの使い方に不安があったりルールを熟知していなくても大丈夫!大会スタッフやJPA競技事業部のメンバー達が優しく教えて手助けしてくれます(^^)

だけど、

「GPSの使い方わかりません、タスク入力やったことありません」

「ルールまったく知りません」

だとさすがに困っちゃうので、最低限の予習はしてきてくださいね(笑
そのための今回のパイロンレースシリーズの記事でもあります♪

「N2リーグ」

基本的にはパイロンレースですが、サーキットのような周回コースをタスクとして設定していきます。
チャレンジリーグからステップアップする中級レベルの大会です。

大会参加に慣れてきた方はソアリング技術をステップアップさせるN2リーグに挑戦してみましょう。
約20~30kmの短いタスク距離でチャレンジリーグより実践的な競技内容です。

※ 大会で使用グライダーは、LTF、EN、またはCIVL「CCCクラス」の認証グライダーでの参加となります。

※ ナショナルリーグ前年度トップ15選手のオープン参加はできますが、N2リーグ登録はできませんのであらかじめご了承ください。

※ N2リーグへの参加資格や、使用グライダーなどについて詳しくは大会規定をご覧ください。

※ ナショナルリーグ登録選手は、N2リーグのリーグ登録費が無料となります。

-JPA Webサイト「パラグライダーN2リーグ」より

チャレンジリーグで物足りなくなってきたらステップアップにはこのリーグ!

タスクの難易度も上がり、チャレンジリーグよりも本格的なパイロンレースになります。ナショナルリーグを目指すパイロットの登竜門的な存在ではありますが、ガツガツしすぎずに大会(レース)を楽しみたいし表彰台も目指したい!なんて方もこのリーグですね。ナショナルリーガー達も参加してきますので勉強にも練習にも最適です♪

「ナショナルリーグ」

国内のトップ選手たちが競い合う、世界を目指す大会です。

タスク距離を30kmから70kmに設定し、競技内容は「パイロンレース」で平均速度と、飛行距離を競います。世界を舞台に戦っていける選手の育成を目的としています。

※ 大会で使用グライダーは、LTF、EN、またはCIVL「CCCクラス」の認証グライダーでの参加となります。

※ 過去3年以内でPNLに参加実績のある方、またはナショナルリーグ参加申請書が受理された方に限ります。

※ ナショナルリーグへの参加資格や、使用グライダーなどについて詳しくは大会規定をご覧ください。

-JPA Webサイト「パラグライダーナショナルリーグ」より

JPAの大会における最高峰のリーグ。世界を目指す選手たちも国内ではこのリーグで腕を磨いていきます。

ガッツリ “レース” を楽しみたい方はナショナルリーグを目指しましょう!

パイロンレースのイロハ

まぁ、この記事に興味を持って読んで頂いている皆様は「チャレンジリーグ」ですね。

“大会”というと身構えてしまい、いろいろと不安でなかなか一歩踏み出せない方が多いですが、
大会は皆さんが想像(イメージ)するよりも楽しいものですよ(^^)

まずは、基本的な内容(ルール)を知って不安を解消していきましょう!

パイロンレースってなに?という方は前回の記事を読んでみてくださいね。

パラグライダーの競技会 -パイロンレースとは-

レースの種類 ゴールレースとエラップスタイムレース

パイロンレースには2種類のレースがあります。

「ゴールレース -Race to Goal-」

スタート時間はあらかじめ決められ(デパーチャーオープン)全員が同一時間にタイム計測開始し、ゴールまでのタイムを競い合うレース。
基本的にはゴールした順に順位が決まるのでレース展開が分かりやすい。

「エラップスタイムレース -Elapse Time to Goal-」

設定されたデパーチャースタート時間後にスタートラインを通過した時からタイム計測が開始され、ゴールまでにかかったタイムで競い合う。

タスクボードに書かれている内容

タスクコミッティー(レース・大会に精通し、タスクを考える人)達が、その日のコンディションを判断し最適なタスクを考えて、テイクオフで“タスクボード”にレースの内容が書いて発表します。

こんな感じ。

タスクボード

これは2016年の白馬八方尾根Japan Cup(ナショナル/N2併催)のタスクボード。

ホントはもっとビッグなタスクを例に説明したいのですが、2年連続でイマイチコンディションに見舞われてしまいまして。。。
雄大なエリアのポテンシャルの10%も発揮できないショボショボタスクですが(ーー;)

タスクの種類・スタート方式

まず最初に書かれているのがタスクの種類。

タスクの種類は上記「レースの種類」で説明した2つ。
それぞれに対応したスタート方式が選択され、記載されます。

基本的にはタスクの種類を理解していれば問題ありません。
「クロックスタート」は近年あまり使用されるケースはありませんし、これから大会にチャレンジしてみよう、という方は気にしなくても大丈夫ですので説明は省きます。

気になる方はJPA大会ビギナーズハンドブックでどうぞ!

タスクの内容

次に一番広いスペースにタスクの内容が記載されます。

テイクオフ・スタート・ターンポイント・ゴール。
それぞれのシリンダー半径など詳細が書かれています。

近年、フライトコンピューターの高性能&汎用性の高さによってかなり複雑なタスクが組まれるようになってきましたので、この部分に関しては後日、別途説明記事を書いてみようと思います。

タスクの距離

上記のタスクの内容の距離が表示されます。

使用されるターンポイントの中心間距離とシリンダー半径による最短距離(実距離)の2種類が記載されます。

ミニマム距離

そのタスクが成立する為の最低距離。誰か1人でもミニマム距離を越えればタスク成立となる。

シリンダー半径

基本的なシリンダー半径はリーグによって決まっているので、その数字が記載されますが、ターンポイントごとに異なるシリンダー半径を設定しているタスクもあるので注意が必要です。

旋回方向

エリアによっては普段から旋回方向が定められている場合がありますが、全ての大会ではあらかじめ旋回方向が決められています。奇数日が左旋回、偶数日が右旋回です。テイクオフ前や混雑が予想される空域ではこの旋回方向を守りましょう。

どの範囲まで旋回方向が定められるかは大会によっても異なります。

ウィンドオープン/ウィンドクローズ

テイクオフしても良い時間が定められています。ウィンドオープン以降、ウィンドクローズまでとなります。

デパーチャーオープン

「ゴールレース -Race to Goal-」においてはスタート時間。

「エラップスタイムレース -Elapse Time to Goal-」においてはスタートしても良い開始時間。

デパーチャークローズ

「エラップスタイムレース -Elapse Time to Goal-」ではこの時間以降にスタートした場合は全てこの時間がスタート時間として計測される。
ようするに、これ以上遅くスタートしても損するだけってこと。

時間延長

ウィンドクローズ時間が延長される場合の最大延長時間。
あんまり気にしなくて大丈夫。

タスククローズ

最長でもこの時間までのフライトで成績が計算される。これより後に飛んでても意味ないってこと。

 

さぁ、あとはタスクの内容さえ理解すればバッチリ大会出れちゃいます!

次回は「大会に出れるように、タスクの内容をちょっと詳しく理解しよう!」って感じかな。

続きの記事≫大会に出れるように、タスクの内容をちょっと詳しく理解しよう!

 

 

 

 

シェアしてもらうと喜びます

コメント

コメントする

目次