今、軽量機材がアツイ!軽量のススメ&選び方 -ハーネス&レスキュー編-

Lightweight Harness

最近、軽量グライダーがあまりにも増えてきて、もはやどれが軽量でどれがノーマルなのかがよく分からないほどに浸透していますよね。
ハイク&フライのためだけじゃない!機材を担いで歩いて登ったりしないパイロットにとっても、「軽い」のは超魅力的です。
そんな軽量機材の素晴らしさを知ってもらい、選ぶ時の参考になるように、

という流れから、前回はグライダー編でしたので、今回は-ハーネス&レスキュー編-です。

グライダー編でもお話しましたが、軽量グライダーを選ぶときには「最終的にどこまで軽量化するのか」をある程度決めておかないと、総飛行重量が大きく変化してしまい予定していたウェイトで乗れない、なんてことも。
なので、今回のハーネス&レスキュー編もぜひ合わせて読んで参考にしてみてください。

ハーネス

ハーネスは使用目的がはっきりしているので比較的分かりやすく選びやすいと思いますが、大別して気になる商品をご紹介しつつ、説明していきたいと思います。

シンプルに「軽いハーネス」

まずは一番オーソドックスな物から。
いわゆる普通の軽量ハーネス。バックプロテクターにはエアバッグ、できるだけ軽量に向けて最適化されたデザイン設計。
シートボードはアリとナシでかなり好みも分かれるのでどちらのタイプが良いとは言えませんね。

このタイプの場合は、機材全部を持ち運ぶためのザック(リュックサック)が別で必要になります。
そのザックの大きさや重さはメーカーによってまちまちです。
グライダーに付属することがほとんどですが、モデルによっては付属しなかったり、ハーネスに付属していたりする場合があるので事前に確認が必要です。

いくつか例を挙げると、
NOVAのDOUBLESKINの場合は、ザックの代わりに「ウルトラコンプレッションバッグ」が付属。
NOVAのSECTORの場合は様々な大きさのハーネスと組み合わせる可能性があるため、サイズを3種類から選べる仕様。
などです。

特にシートボードレスの場合、設計によりかなり乗り味・操作性・安定性など変わってきますので、軽さ以外にも考慮するべき事は多いです。
それに関しては簡潔に説明は出来ないので省略します。
ハーネスは試乗するのがなかなか難しいので、実際に使っている人等に使用感を聞いてみるのがいいかもしれません。

シートボードありのモデルは、どのメーカもある程度成熟しているので、軽さやデザインなどの好みで選んでもそれほどハズレはないと思います。
やっぱり見た目も大事なので・・・。

最近新しくリリースされたモデルでいうと、Ginの「Gingo Airlight4」がスタンダードな軽量エアバッグハーネスです。
このシリーズは、もともとこのタイプのハーネスの中では軽量&コンパクトでしたが、今回は前モデルよりも500g軽量化されています。
全体的に軽量化しつつも安定性と操作性にもこだわっているようです。
「安定」「軽量」「コンパクト」なこのモデルは初心者からファンフライト目的のユーザーに向いている感じです。

Gingo Airlight4
-Photo:アエロタクトWebサイトより

手軽に軽量&コンパクト「リバーシブルタイプ」

最近増えてきている、というよりは改良されて実用的な進化を遂げてきていると感じるのがこのタイプ。

ハーネスを裏返すとリュックサックになるので、別でザックを用意する必要はありません。
なので、重量に関してはスペック上でリバーシブルではないタイプより重たいように見えますが、実際にはそうではありません。

少し前までは、ハーネスとしてなんだか頼りない感じだたり、リュックサックモードで使った場合に形が悪かったり、サイズ感がイマイチだったりしたことが多かったですが、最近のモデルはよくできています。

昨年発売されたGinのVERSO3の実際の写真がこちら。

Verso3

入荷した際に、実際にグライダーも入れてパッキングした状態で撮影しました。
ヘルメットは入っていませんが、ハーフヘルメットであれば余裕で入ります。
詳細はメーカーの公式動画で分かりやすく紹介されていますのでご覧ください。

リュックサックにした時のシルエットが非常にキレイでいい感じですね。

他にも、ADVANCEのEASINESS3は非常に軽量&コンパクトさに定評があります。

このタイプで最後にもう一つ、NOVAから新発売のITUS(なんて読むんでしょ?アイタスかな?)。
日本では未発表ですが、間もなくです!
本国のWebサイトにはすでに詳細が掲載されています。

主な仕様は
・リバーシブル
・シートボード
・エアバッグ
・SAS-TECプロテクター
・リュックサック取り外し可能

その中でも気になるポイントは
・リュックサックモード時、SAS-TECプロテクターが背中面になることで、詰め込んだ荷物が背中を圧迫しない。
・リュックサック部分が取り外しできるので、汗をかいたらリュック部分だけ洗える。
・リュックサックもプロテクターも取り外せるから、「とにかく軽くしたい」時に対応できる。

かなり汎用性の高い使い勝手のよさそうなハーネスなので、早く実物を見てみたい!!

求めるのは「最軽量」

最後にご紹介するのは、プロテクター(エアバッグ)なんていらない!フライトの快適さよりも軽さ重視!とにかく最軽量がいいんだ!
という究極の軽量志向派の方はこのタイプ。

ADVANCEのSTRAPLESS
-Photo:ADVANCEジャパンWebサイトより

写真はADVANCEのSTRAPLESS2です。
なんと195g。
この域まで来ると、もはや変態です(笑)

このタイプも各メーカーから様々な特徴を持ったモデルが発売されています。
このペラペラハーネスをベースにオプションでエアバッグを付けれたり、リバーシブルハーネスに出来たり、目的に合わせてカスタマイズできるのもこのタイプの特徴の一つです。

NOVAのMontisINVERTというアクセサリーオプションでリバーシブルエアバッグになります。

GinのYeti Extream2の場合は、オプションではなくYeti Convertible2というリバーシブルタイプの別モデルが用意されています。
このYeti Convertible2にはオプションでYeti Convertible2 Airbagというエアバッグを付けるオプション製品があります。

ランディング技術に絶対の自信がある人以外は、エアバッグをオプションで付けるのを絶対おススメします!
ケツランなんてしようものなら確実にお尻が割れます。

軽量ポッドハーネス

Gin gliders Genie X-alpsのテイクオフ

ポッドハーネスにも軽量タイプが発売されていますが、それほどバリエーションはないのでこれに関しては今回は詳細は省略させていただきます。
主なモデルとしては、

・Ginのもうすぐ発売のGenie Lite3Genie X-alps
・NOVAのSomnium
・KORTELのKolibri
・ADVANCEのLightness3

といった感じのラインナップです。

軽量ポッドハーネスは「軽量」「超軽量」の2パターンに分けられそうです。

Genie X-alpsやKolibriは超軽量。とにかく軽くしたい人向け。
その他は、ある程度の耐久性も考えられているので普段使いからOK!な感じです。

レスキューパラシュート

近年レスキューパラシュートも軽量化の流れが来ていますが、万が一に備えた保険ですので、ただ軽ければいいというわけではありませんよね。

そもそも、軽量ハーネスと組み合わせる場合、アウターコンテナのサイズが小さく設計されている場合もあるので、それとの相性。
アウターコンテナが無いタイプの場合はフロントコンテナタイプのオプションとの組み合わせになるので、それとの相性も重要になってきます。

フロントコンテナはGinのYetiフロントコンテナや、ADVANCEのフロントコンテナZIPがあります。

パッキングボリューム(インナーコンテナに入れた時の大きさ)によってはハーネスやフロントコンテナに入らない場合もあります。

この記事を読んでいるパイロットにとっては「軽さ」はもちろん大事ですが、「相性」「信頼性」を確認しながら選ぶようにしましょう。

まとめ

前回の【今、軽量機材がアツイ!軽量のススメ&選び方 -グライダー編-

と今回の【今、軽量機材がアツイ!軽量のススメ&選び方 -ハーネス&レスキュー編-】

の2回にわたって、近年の軽量機材の基本的な選び方を中心にご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
軽量機材といっても様々な製品があります。
パラグライダーにおける道具選びは安全に直結するので、自分自身でもしっかりとした知識を持って、信頼できるインストラクターに相談しながら選ぶことをおススメします。

ご質問などはお気軽にコメント欄や当サイトのお問合せからご連絡ください。
なお、ご紹介させていただいている機材の中には実物を見たことがない物や試乗(試用)したことがないものも多数ありますのでご了承ください。

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