パラグライダーの競技会の種類
現在国内で主に開催されているパラグライダーの競技会は、
- アキュラシー
- パイロンレース
です。
他にも、
- デュレーション
- セットタイム
- シークレットパイロン
など、競技としてのパラグライダーの楽しみ方は様々ですが、大々的に開催される協議会は最初に述べた2種類です。
パラグライダーの「競技」といって一般に最初に思い浮かべるのは、着地の精度を競う「アキュラシー(ターゲット)競技」でしょうか。
しかし、現在最も主流なパラグライダーの競技会は「パイロンレース」です。
当スクールでも毎年10月にJPA公認で「白馬八方尾根Japan Cup」というパイロンレースを開催しています。
パラグライダーのパイロンレースは、練習の成果を発揮して人と競って順位をつけるだけでなく、パイロット技能証を取得した後の新たなパラグライダーの楽しみ方でもあり知識・技術の向上に大変役立つものです。
ですので、スクーリングの中で、パイロット技能証取得後のステップアップ講習の一環として取り入れたりもしています。
パイロンレースとは
パイロンレースとは、その日の気象条件などによって決定された「タスク」(通過するべきパイロンとそのシリンダー半径とその順番)を回り、スタートからゴールまでにかかった時間を競い合うタイムレースです。
タスクに設定されたパイロン(地上の目標物)にはそれぞれにシリンダーサイズ(半径)が設定され、そのシリンダー内に入る(場合によってはシリンダー内から出る)ことで通過したとみなされます。
「パイロン」は「ターンポイント」と呼ばれたりもします。
タスクの距離はエリアやコンディションや開催される競技会のレベルなどによって様々ですが、国内の大会では20 km~50 km程の距離が一般的です。
選手はレース前に受付等で自身のGPS機器に大会用のWaypoint(ウェイポイント)をダウンロードし、そのWaypoint(ウェイポイント)をパイロンとして使用してGPS機器でその日のタスクのルートナビゲーションを設定します。
パイロンを決められた順番に回り、ゴールまで到達する為には上昇気流を使って高度を上げる必要があります。
いかに効率よく上昇気流(サーマル)を見つけ、いかに効率よく上昇し、いかに効率よく移動しゴールに辿り着くか。
知識・技術・経験・戦略など様々な要素が必要となります。
ゴールまで到達できずに途中で着陸してしまった場合には着地地点まで(正確には着地地点ではありませんが詳細は省きます)の距離で競います。
実際にどこまで飛ぶことが出来たのか?ゴール出来た場合のタイム計測など、結果の判定はすべてGPS機器によるフライトログを用いて行いますので、パイロンレースにはGPS機器が必須となります。
GPS機器
基本的には使用するGPS機器は、レース内容の判定に必要なフライトログさえ取れれば大丈夫なのですが、実際フライトする際にはタスクをナビゲーションしてくれるシステムが必須となります。
パラグライダーのパイロンレースに対応したGPS機器(フライトコンピューター)はパイロンの順番、パイロンのシリンダー内に入ったかどうか、次のパイロンまでの距離、到達予想高度など様々な情報を表示してくれます。
どのような機器があるか、細かく説明はしませんが、当スクールで扱っている商品では、
- Flytec Element Track ¥90,720(税込)/アエロタクト
- Flymaster NAV SD ¥124,200(税込)/エアハート
- Compass C-Pilot EVO ¥172,800(税込)/エア・カッシー
- Skytraxx Skytraxx3.0 ¥129,600(税込)/エア・カッシー
などが、それ単体でパイロンレースに対応している、いわゆる「パラグライダー用フライトコンピューター」です。
最近では他にも、スマホ/タブレット(android)で「XC Track」という無料アプリを使ってもパイロンレースに参加することが可能です。
その際に「XC Tracer」と組み合わせることで様々なメリットがあります。
詳細は別記事、
Bluetoothでスマホ/タブレットと簡単接続、GPS内臓音声バリオ『XC Tracer』
でご説明させていただいてます。
タスク例
実際のパイロンレース競技会では、テイクオフで「タスクボード」というものに競技内容が書かれ発表されます。
選手達はこれを見て、自身のGPS機器にタスクを入力していきます。
あとは、自分とGPSを信じてゴールまで飛ぶだけです!!
興味のある方は、次回「大会(パイロンレース)に参加してみよう!」→「大会(パイロンレース)のイロハ。」と題して簡単なルールやタスクボードの見かたの説明をしてみたいと思います。
つづき記事≫大会(パイロンレース)のイロハ。
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