知らないとヤバイ!紫外線から目を守ろう!!

知らないとヤバイ!紫外線から目を守ろう!

パラグライダーパイロットの皆さん、紫外線対策してますか?

日焼けによる悪影響を気にしている人は多いので、フェイスマスク、ネックカバー、ロングスリーブ、日焼け止めなど紫外線から肌を守るためにいろんな対策をしていると思います。

だけど僕は、フェイスマスク系は暑くて嫌だし、日焼け止めってベタベタするし、汗で上がれると目に入って痛いし・・・いろいろとめんどくさい。
けど、40歳を超えて肌の老化を実感し始めて、今さらながら念入りに日焼け止めを塗りようになりました。

では、目はどうでしょう?紫外線から守ることを意識していますか?

僕はサングラスだけは昔からかけ続けてます。

パラグライダーでのサングラスの使用には2つの意味があります。

  1. 物理的な保護
  2. 紫外線からの保護

視覚を頼りに動力無しで空を飛んでいる僕らは、フライト中に目を物理的に保護することはとても大切です。
虫が飛んできて当たったり、風で目が乾燥したり、ツリーランディング時に枝が顔に当たったりすることがあります。

ランディング間際で目に何かが入ったりして一時的に見えなくなってしまったら・・・
こわいですよね~

けど今回は、2つ目の「紫外線からの保護」に関して少し掘り下げていきたいと思います。

紫外線は標高が100m上がるごとに約1%増加すると言われています。なので、僕がよく飛んでいる高度2000m付近だと海抜0mに比べて20%以上紫外線が強いことになります。

そして、紫外線が目に与える影響は思ったより大きく、甘く見てると白内障などの病気リスクが増加するので注意です!また、老眼にも関係していることが分かってきたようです。

実際にどんな影響があるのか、どんなことに注意して紫外線から目を守るのか知っておきましょう。

目次

1.紫外線の量の変化と影響

1-1.標高による変化

紫外線は、地上に到達するまでに空気分子やエアロゾルにより散乱されて弱まっていきます。

標高が上がれば上がるほど、通過してくる大気の層が薄くなり散乱が少なくなるので浴びる紫外線は強くなるのです。
100m上がるごとに約1%増加します。

ようするに、通過してくる大気層が薄いほど紫外線は強まり、分厚いほど弱まるということなので、最も太陽高度が高い夏の正午頃が一番紫外線が強い時期です。

1-2.天候による変化

雲は太陽光を遮るので、紫外線量に大きく影響を与えます。

基本的には雲量が増えるほど紫外線は弱まっていきます。

気象庁によると、快晴の時の紫外
線を 100%とすると、晴れの時約 95%、薄曇りの時約 80~90%、曇りの時約 60%、雨の時
約 30%の量になる。

気象庁HP-雲と紫外線-

曇りの方が紫外線が強い!?

「曇りの方が紫外線が強い」なんて話を聞いたことがある人もいるかもしれません。

実際に、雲の合間から太陽が出ているような天気の時には雲からの散乱光が加わるので、晴れよりも紫外線が強くなるそうです。

UV-AとUV-Bの特徴

地上に届く紫外線はUV-AUV-Bの2種類あり、それぞれ特性は変わってくるので、軽くまとめておきます。

UV-A
UV-B
  • 肌奥の真皮にダメージ
  • 肌の老化(しわ・たるみなど)
  • 日焼け止めのPAで防ぐ
  • 波長が長く雲も透過し地表まで届く
  • 肌表面の日焼け
  • シミ・そばかすなど
  • 日焼け止めのSPFで防ぐ
  • 波長が短く雲で吸収されやすい

曇りの日はUV-Bはかなり弱まるけど、UV-Aは結構な量が地上まで届いているのです。
UV-AはUV-Bのように目に見えて日焼けするような影響ではないので、感じにくいのが問題ですよね。
さらに、ガラスや衣服も透過しやすいので長袖を着ていたり、室内にいても注意が必要です。

目に与えるダメージ

もちろん『目』も同様に曇りの日でもUV-Aによってダメージを受けています。

UV-A
UV-B
  • 主に水晶体に吸収される
  • 白内障のリスク上昇
  • 主に角膜に吸収される
  • 紫外線角膜炎(雪目)

曇りの日は日焼けしにくいので、紫外線の影響がほとんど無いように感じますが、実際は肌奥の真皮水晶体ダメージが蓄積されています。いずれも長期的な影響なので、しっかりと知識をもって常に対策しておかないと将来後悔することになります。

大量の紫外線を浴びている

パラグライダーでソアリングしている時には、

  • 標高が高く10~20%増し(100mごとに+1%)
  • 雲による散乱光でさらに増し増し

かなり紫外線ケアに気を付けた方が良さそうなのは間違いありませんね。

2.サングラスの選び方

紫外線から目を守る最も手軽で確実な方法が『サングラス』です。

けど、正しく選ばないとせっかくサングラスをかけていても全く効果がないどころか逆効果の可能性もあります。

サングラスを選ぶ時のポイントは、

  • 紫外線カット率(透過率)
  • レンズの色の濃さには注意が必要

この2点に注意して選びましょう。
パラグライダーでの使用に関してはヘルメットとの相性や風の巻き込みなどもありますが、ここでは紫外線対策のみでの話です。

3-1.紫外線カット率

「紫外線カット率」「紫外線透過率」などと表記されているので、高い紫外線カット率/低い紫外線透過率の物を選びましょう。

ちなみに、有名どころでいうとOAKLEY(オークリー)やアディダスなどのUVカットのサングラスは紫外線カット率100%です。

ここはシンプルにできる限り紫外線をカットしてくれる方が良いのは間違いありません。
人間の体は紫外線を浴びることで、免疫力を向上させたりすることは知られていますが、目に関しては紫外線が良い影響を与えることは無いようです。

3-2.色は関係ないどころか害が出る!?

レンズの色は濃い方が目を守ってくれそうな気がしませんか?
しかし、実際には紫外線カットとレンズの色の濃さは全く関係がありません。

むしろ、レンズの色が濃い(暗く見える)ことによるデメリットの方が多いのです。

レンズが濃くなれば暗く見えますよね。
暗いところでは瞳孔が開いて、より多くの光を取り込もうとします。
同じ紫外線カット率のサングラスをかけていても、色の濃いレンズで瞳孔が開いた状態では、より多く紫外線の影響を受けてしまうのです。

とはいえ、実際の使用時には眩しさを軽減する目的もあるので、それらのバランスが大切です。

紫外線カット効果のない色の濃いサングラスがどれだけ目に悪影響を与えるか・・・
(瞳孔開いて紫外線吸収しまくり!!)

想像しただけで怖いですよね。

3.まとめ

僕らが大好きなパラグライダーはめちゃめちゃ紫外線の影響を強く受ける環境下でのスポーツだということです。

曇天でも紫外線対策は必要ということを理解してしっかりと対策をしておきましょう。

また、パラグライダーにおいてサングラスは紫外線対策はもちろんですが、物理的な目の保護の役割も多くあります。
フライト中は視覚に頼る部分が多い、というより視覚に問題が起きたら緊急事態です。
異物が目に入るのを防いだり、風による乾燥を防いだり、もしもの場合木の枝などから保護したり。

軽視されがちなアイテムですが、実はすごく重要なんです。

ちょっとお金をかけて、しっかりと目を守っていきましょう。

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